静中の静は真の静にあらず

せいちゅうのせいはしんのせいにあらず
意味

静かなところでしか保てない心の静けさは本当の静けさではない。

注釈 「菜根譚(さいこんたん)」中国明代末期の書物。

静中静非真静。

動処静得来、纔是性天之真境。

楽処楽非真楽。

苦中楽得来、纔見心体之真機。



動処に静を得来たりて、纔(わずか)に是れ性天の真境なり。

楽処の楽は真の楽に非ず。

苦中に楽を得来たりて、纔(わずか)に心体の真機を見る。



活動の中で静寂を保ってこそ、本当の真の境地である。

また、安楽な環境の中でしか感じられないような喜びは、本当の喜びではない。

苦境の中でも喜びの心を得ることができるようになってこそ、心の真の働きを見ることができる。



目まぐるしい活動の中でも保てることが、本当の心の在り方。

苦境の中でも楽しみ喜びを見つけられることが、本当の心の働きである、と。
英語
雑記